熊の肉は何処にいくか?






 3月中旬に秋田市内で開かれた県環境審議会の自然環境部会。県猟友会の藤原信三会長(74)は「昨年の捕獲数は800頭余り。猟友会員が食べるだけでは追い付かない量だ。適正な処理といっても限界がある」と述べた。これ以上捕獲数が増えれば、食用として処理しきれなくなる―そんな懸念だ。

 県生活衛生課によると、クマ肉を一般に提供するには、食品衛生法に基づく食肉処理業の許可を得た処理施設で、許可を受けた業者が解体する必要がある。

 県外では、観光協会を中心とする一般社団法人が地域振興策の一環で解体施設を運営している例などがあるが、県内にはそうした施設はない。県内でクマ肉処理の許可を得ているのは、県北部の精肉店1軒だけで、この店も常時クマ肉を扱っているわけではない。昨年店頭で販売したのは、約30キロだけだったという。

 県や市町村の担当者らがクマの被害対策を話し合った今月17日の会議では、猟友会幹部から「県が主導して食肉加工を進めてほしい」という声が上がった。これに対し、県は「常時採算が取れるかという問題もある。状況をみながら検討していく必要があると認識している」と述べるにとどめた。

 マタギたちが「山の恵み」と呼ぶクマ肉は、一般消費者とは縁遠いまま行き場を失いつつある







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